みんなで暮らしを地域化することが大事。


地域にいても世界中・日本中からものが入ってきて、何でも手に入る社会を日本中でつくってきた。大都市だとなおさら、それが充実している。
ただ便利と引き換えに、人と人とがつながることで手にいれてきた大切な地域文化や習慣さえも失われつつある。
地域を便利に豊かにすることより、無理せず生きることが可能な地域をつくることの方が持続可能な未来への近道だ。

無理せず生きていくことができる地域とはどんな地域?

アメリカで干ばつが起こっても、食堂メニューの値段が上がらない。
地元のお米と野菜で食事ができる。
重油が高騰しても、生活苦が起こらない。
コールセンターにつながらなくても、地元のプロが直してくれる。
子どもたちの憧れの大人が地元に大勢いる。
車が無くても、買い物ができる。
水道・電気・ガスが止まっても、なんとか生活できる。

今は、この逆が日常になっている。
便利で煩わしくない豊かさの追求のために、ローカル内から流出しているコト、モノをローカルに戻すこと、消費者でなく、生活の作り手として暮らす人々が大勢いることで、地域で生み出される価値を地域で有効に使うことができる地域循環型の経済圏が、過疎化、文化などの多様性の衰退、今起こっているいくつかの課題を解決できる可能性が大きくなるはず。

そんな地域は人を呼び込み、取り組みはいろいろなところに広がっていくと思う。

高橋真樹著「日本のSDGs」それってほんとにサステナブル?より

煩わしいと思っている地域でのつながりこそ、生きている実感や自分の役目を認識させてくれる、面倒くさいことさえ大切な人生の糧になる。

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